アストラルプレーン
 肉体を持たない、アストラル体と呼ばれる存在が住む空間。もしくは、マテリアルプレーンに属するものの魂がある場所とも言われる。一つのマテリアルプレーンには、対となるアストラルプレーンが重なる様に存在するが、その逆は必ずしもそうではない。

ア・ゾニア
 高位の神や悪魔など、自らの活動領域に制限を持たない存在を指す言葉。主に、アストラルプレーンに存在する肉体を持たない生命体がこれに属する(但し、マテリアルプレーンに住む存在の精神である場合のアストラル体を除く)。

アル
 フィニステール王国の男性宮廷魔導師に付けられるミドルネーム。宮廷魔導師長のミドルネームである「ザァル」が国王から直接に恵贈されるのに対し、宮廷魔導師として任命された段階で魔導師長から贈られる決まりとなっている。

暗黒結界ニグレド
 イ・プラセェルの外周全てを覆い尽くす黒色の壁状結界。それが何時から存在するものなのか、そして、何の為にそこにあるのか、イ・プラセェルに住む人間にそれを知る者は皆無である。但し、「ニグレド」によりイ・プラセェルが外部に存在する世界と遮断されている事は定説となっており、それはこの世界と「ニグレド」の境界面において見る事のできる余りに唐突に二分された物体(対岸の見えない側、空中に浮かんでいるかの如き木の枝等)が実証している。近年、「ニグレド」を研究する人間の中には、閉塞空間であるイ・プラセェルに漂う行き場のない負のエネルギーこそが、「ニグレド」を暗黒色としている理由ではないか、と唱える人間も存在する。

イザンダ星
 汎銀河辺境文明保護機構に属する、の生まれた惑星。生まれ育った場所は異なるが、ルリィユリィもこの惑星の出身である。古来、一部の人間達が地球に移り住んだとも言われている。

イ・プラセェル
 「至福の島」の意味を持つ世界。「ニグレド」と呼ばれる暗黒色の結果により、ほぼ真円である世界の360度全てを覆われた「陸の孤島」であり、結界の外部、内部を問わず相互の干渉を阻まれている。フィニステール王国マグ・メル共和国メグ・メル真共和国エヴナ・アブラク聖神国と、大きく4国に分類され、中世ヨーロッパに近い雰囲気を持つが、生息する動植物、風習等に特異性を覗かせる。また大きな特徴として「魔法」という力が目に見えるものとして存在しており、人々の生活から国の自衛力として幅広い範囲で使用方法が確立している。暦は地球内世界とほぼ同一の一年が367日、一日が24時間とされているが、季節の概念がなく、地域によって多少異なるものの大陸の殆どは一年を通して日本で云う晩夏の状態を保つ。昼夜は太陽と月により管理されているものの、地球の様に自転運動がそれに関係するのではなく、12時間周期の皆既日食が昼と夜とを作り出しており、夜間には月自体の発する光によって月虹「アポクリファ」を見る事が出来る。

イリュージョン
 自らの思い浮かべた存在の幻影を生み出す事ができる魔法の総称、又は生み出された幻影その物を指す。高位の魔導師の行うそれは、物理的なリアリティさえ持つという。術者の任意、もしくは思念が途切れる事で消滅する。

イル
 エヴナ・アブラク聖神国の女性宮廷魔導師につけられるミドルネームを指す。フィニステール王国における宮廷魔導師のミドルネームである「アル」と同様、任命された際に魔導師長から贈られる。

印相
 本来は密教の仏像が手で表しているもので、これを結ぶ事により対応した仏や菩薩の力が得られるとされる。サンスクリット語の「ムドラー」の和訳であり、簡略して印と呼ばれる場合が多い。

ヴァナルガンド
 イハドゥルカが自らの胎内に召喚した存在を強制摘出し、羊膜そのものを宝珠として取り付けた「破壊の杖」の名を持つ杖。羊膜内の存在は、胎息と呼ばれる胎児が胎内で行う呼吸法により(道教においては、不死の命を得る法とされる)、ある種の永久機関として働き、「ヴァナルガンド」へ魔力の無尽供給を行う。

エーテル
 この世に存在する物質には、それがそれとして存在する為の力があると考えられ、その力をエーテル(もしくは、アイテール)と呼ぶ。古代ギリシャの自然哲学においては、地水火風の4大元素に次ぐ5番目の物質であり、空気よりも精妙な霊気体として天界に充満していると考えられた。ラテン語で澄んだ大気を意味する。

エヴナ・アブラク聖神国
 フィニステール王国に次ぐ歴史と国土を誇る宗教国家。宗教国家の形を取るものの、信仰の自由が全面的に認められており、それらにありがちな信仰心を逆手にとった国民弾圧は見受けられない。国王は代々、巫女の修行を終えた女性が務めている。イハドゥルカ掃討の為にガリィを召喚する。

エルツヴァーユ
 エルツヴァーユとは「風に約束された地」の意味を持ち、「ア・ゾニア」と呼ばれる活動領域に制限を受けない存在を、一時的に活動領域の制限それた存在「ゾニア」へと変質させる一種の結界であり、「ア・ゾニア」に属する神をも封じ込める事が可能と考えられている為、別名「封~領域」とも呼ばれる。エルツヴァーユ内部にはペンタグラムの形に配置された5本の柱が存在し、それぞれ地水火風の4大元素とエーテルを表しており、それらが風状の歪曲空間を発生させる事で内外部の相互干渉を遮断している。単体でのそれは非常に不安定なものだが、エーテルを司る柱の魔力媒体に、ある種の力を持つ生命体を使用すると、その存在を強固な物にする事が可能である。封~物の捕縛の為に幾重にも渡るプロテクトが存在し、最終防衛手段として、封~物と同等の能力を持つ存在を擬似的に作り上げ、相殺する機能を持つ。

オホソラ(大虚空)
 幽祢が常に纏っている民族衣装風の服。服そのものがある種の結界になっており、外的干渉を緩和する事が可能。幽祢が遙か昔にリアより貰った物であるが、皮肉にもオホソラ自体のシステムの一部は、彼女の他存在を末梢する為に幽祢の作り出した「虚魂裳」へと転用されている。また、視覚できないものの、「まほら鈴」と呼ばれる鈴が付けられている。

オルサ
 ラテン語では「ORSA」と表記され、「全てのものの始まり」といった意味を持つ。但し、イハドゥルカの言う「オルサ」が何を、もしくは誰を指すのか、その他一切の事象は不明。

陰陽師
 陰陽道の力を用いる者の略称。その超人的な呪術により、奈良・平安の時代には皇族、貴族、果ては時の天皇をも動かす存在として畏怖されてきた。代表的な陰陽師に阿倍晴明、芦屋道満がいる。

陰陽道
 古代中国の陰陽五行説に基いてこの世の森羅万象の理を読み解き、未来事象の予知、吉凶禍福の判断等を行い、それに対する呪術的処方を行う日本固有の魔術大系・思想の事である。現代に残る節分、雛祭りの風習や相撲の四股踏み等も陰陽道がその源流となっている。

守護天使
 セツナがその内にある華麟の力を解放した際の名。一定の呪術的韻律を発する事により華麟の力を解放した彼女は、常人を遙かに超える運動能力とそれに耐えうる身体能力を併せ持つと同時に、霊的攻撃・防御キャパシティが飛躍的に上昇し、人有らざるものに対抗可能な力を得る。ガーディエンジェルとは、守護者(=guardian)と、天使(=angel)からなる造語。因みに華麟解放の韻律は以下の通り。
 我が路を照らし、陰裂きし者。
 セツナの名をもて至愛を誓う。
 今求めしは其が力、今望めしは其が心、
 其が真名の元、我が身を喰らえ!

ガヴァーラ
 ガリィが両腕に装備している、超収束性レーザーを発射可能な対人殺傷用小型兵器。小型ながら通常のレーザー兵器に比べて、超高密度の光エネルギー集中、広範囲への照射が可能。因みに、ガヴァーラとは「侵略」を意味する。

干将莫邪クラウ・ソラス
 セツナが使用する聖別の処理をかけられた両刃の西洋剣。「干将・莫邪」とは古代中国の刀工が、妻の髪を炉に入れて作り上げた二振りの剣の事であり、転じて名剣を表す。また、クラウ・ソラスは別名「炎の剣」、「光の剣」とも呼ばれる。

寄生装甲ネフィルム
 エリルが装備している「生きた鎧」であり、それ自体(寄生体)の強い生存本能に起因する優れた攻撃・防御能力を持つ。装甲の着脱・契約解除は本人の意思により可能で、非装備時はタリスマンの形状に変化。契約解除されると新玉宿主を求めて身近な人間にとりつき、宿主が生命の危険にある場合は周りの生命体を捕食し、自らと宿主の生命維持に利用する。宿主は女性に限定されているらしく、その理由は寄生装甲自体の存在起源時期同様に不明(寄生性質は宿主の生命力循環図の中に入り込むに過ぎず、装備者本人の生命力を奪い取るわけではない)。本来はその昔、幽祢が別次元の「リア」を倒す為、その次元の知的生命体に無理矢理装備させた装甲らしい。いかなる理由でイ・プラセェルに現れたかは不明だが、ある種の突然変異的存在である事は明白。語源は罪持つ神を裁いたといわれる太鼓の英雄の名前から。

宮廷格闘術
 王族を除く、宮廷に関係する人間が修得を義務とされる、敵対者と零距離以下の状況を想定した戦闘術。指導は近衛兵団が担当し、どちらかといえば護身術的な色合いが強いが、使い方次第で十分に相手を死に至らしめる事が出来る。

虚郭
 時間律の存在しない虚空空間。幽祢は「オホソラ」の任意部分をこれと直結する事で、あらゆる外部干渉を移相し、防御理論として確立している。時間概念を持つ存在がこの空間に移相されると、一瞬にして無へ転じてしまう(実際には時間律そのものが存在しないが、便宜上この表現を用いる)。

ギラクルヴァ
 惑星狩猟旅団クライオス(クライ・オブ・ケイオス=渾沌の叫び声)の中心人物。その素性は汎銀河辺境文明保護機構の情報収集能力を以てしても明らかにされていないが、全宇宙に対する恐るべき存在である事に間違いはない。神鏡 衝提出の資料によれば、異世界の魔人「イハドゥルカ」と同一存在との報告があるが、真偽は不明。

ギラ・ダッカー
 ガリィの愛用する大剣。形状は広刃剣と呼ばれるブロード・ソードに近いが、大型と言われるそれと比べても遙かに巨大。剣の根元部分には指向性フィールドジェネレーターが装備されており、「ある一定方向を目指して進む」という指向性フィールドの特性によって、剣そのものの切断力を上昇させている。因みにギラ・ダッカーとは「大男」、「頑固者」といった意味を持つ。

キリ
 グレッグマン家で飼われているヨークシャテリア。メス、2歳。元々は無類の犬好きであるサヤカが一人で飼っていたが、彼女が結婚する際、共にガリィの家へとやって来た。

九字
 横5本、縦4本の棒線によって構成される呪術図形である、魔を退ける効果を持つ。別名ドーマンと呼ばれ、これに対し五芒星の印をセーマンと呼ぶ(その語源はそれぞれ希代の陰陽師である阿部晴明と芦屋道満にある)。

クラッツィローグ
 クライアントの契約により、高度に危険なあらゆる依頼を遂行する者達の事を指す。いわゆるバウンティ・ハンターの俗称であり、「不器用な一匹狼」といった意味を持つこの言葉は、一般社会になじむ事のできない彼等を最も的確に表している。

グリモワール
 別名グリモア。呪文、魔除け、護符、召喚方法等といった魔術知識の記された物品の総称であり、必ずしも書物の形をとる訳ではない。但し、偽書も多く、本物であった場合にも解読に困難を極める事が多々有る。


 勁とは人間の動作によって生み出される「力」全てを指す。これを体内に蓄積し、体の末端部から放出する事、もしくはその際の肉体動作を発勁という(勁そのものの本質を知る者であれば、人体のいかなる部位からでも発する事が可能)。純粋な攻撃の力として用いた場合のそれは凄まじい威力を誇る。

継承の儀
 龍は発祥の地と言われる日本国内某所、不韻流の天領地「四鬼陵」と呼ばれる場所にて不韻流後継者が自らの考案した技を以て、継承の可否を問う儀式の事(人格面等で後継者と相応しくないとされる者は、「継承の儀」を受ける事すら出来ない)。継承を許された者の生み出した技は考案者の名の一文字をとり、「不韻流継承技」として代々受け継がれる。

月虹アポクリファ
 イ・プラセェルにおいて夜間、月光により初めて認識できる色彩の淡い白色の虹(それ自体は「隠れたるもの、「奥義」の意味を持つ)。先史文明における高位呪文「ロスト・レガシィ(失われた遺産)」のパワーソースに用いられていたとされ、現在では自然崇拝者達のシンボルとなっている。

光風青月
 不韻流の心得。元々は雨後のすがすがしい景色を表す言葉であったが、宗の時代以降はそれ迄の自然に対しての表現から、心がさっぱり澄みきっている状態の形容として使用されている。不韻流の人間は「自らの心が澄んでいれば、これ無敗に通ず」との考えを表した言葉と捉えている。

降妖杵
 慧矢が用いる金剛杵の一種。現在、金剛杵は密教の代表的法具とされているが、本来はヴァジュラと呼ばれるインドの武器である。魔や妖のものを退けるのではなく、滅ぼすといった攻撃属性を多分に含む降妖杵は元々の存在目的に近い性質を持っていると言える。

コキュートス
 地獄の最下層であり、「氷地獄」の別名を持つ。更に「カイーナ」、「アンティノラ」、「トロメア」、「ジュデッカ」の四層に分類され、謀反を起こしたルシフェル以下、堕天使達が閉じ込められた場所と言われている(幽祢シャハルを「コキュートスの女」と称したのも、そこに起因する)。

五行相剋
 この世に存在する全ての万物・万象を成り立たせている木・火・土・金・水、5つの形態を対立関係により表した言葉。五行同士の循環頭は木→土→水→火→金→木となっており、これを理論体系化した物を五行相剋説と呼ぶ。中国の戦国時代に存在した思想家により纏められたとされる。

五行相生
 五行相剋とは異なり、五行同士の循環図を対立なく順次連鎖していく関係として表す言葉。木→火→土→金→水→木という循環になっており、これを理論体系化した物を五行相生説と呼ぶ。前漢時代の中国の儒教家により作られたと言われる。

言霊
 ある種の霊威を持った言葉の言であり、幽祢の持つ特殊能力の一つでもある。言葉には霊が宿っており、その力の働きによって言葉が具象化するという考えが言霊信仰であり、その基盤は古代日本において「言」と「事」が同一視されていたという状況に起因する。言葉に魔力があるという思想は、広く世界にも存在しており、「力ある言葉」による魔法詠唱もそれに該当する。幽祢の場合、主に攻撃時、捕縛攻撃等に発する言葉がその力を用いた顕著な例である。

五芒星
 別名、ペンタグラム。星型をした魔術紋章であり、星氣光(アストラル・ライト=魔術を行うのに用いる媒体)に対して、術者の意志を最も有効に働かせる役割を持ち、5つの角は地水火風とエーテルを表す。五芒星自体は霊力、啓示、知識の象徴でもあるが、これに対して上下を逆にした逆五芒星は悪魔的・背徳敵な意味を持つとみなされる場合が多い。

ザァル
 フィニステール王国歴代の宮廷魔導師長のみが国王から恵贈され、名乗る事を許されるミドルネーム。宮廷魔導師長の証として多くの魔導師の羨望を集める尊称である。当代の魔導師長はアルの師でもあるブライン・ザァル・デラインが務めている。

爺さん
 本名不明。クライアントとクラッツィローグの仲介を生業とする怪しげな老人。仕事の少ないガリィに依頼を紹介してくれるのだが、やたらと厄介でワケありなものが多い。一癖も二癖もある人物で、その心の中の天秤には、義理人情と打算が絶妙なバランスで保たれている。ガリィサヤカに出会うキッカケとなった依頼を紹介した事から、一方的に彼に恩を着せ続けている。

式鬼
 式、もしくは式神とも呼ばれ、陰陽師は紙などに鬼神を使役し想いのままに操る事ができたという。代表的なものに阿部晴明が使役する十二神将、芦屋道満が使役する三十六禽が挙げられる。

四鬼陵
 「継承の儀」を執り行う国内某所の不韻流天領地。すりばち状の巨大円形闘技場であり、人対人の戦いには不釣り合いなまでの広大な面積こそが、不韻流の持つ破壊的な実力を端的に表している。また、南北には闘技場の名の由来である2対の鬼神像が見受けられる。因みに、北の鬼神像は「北司・天陰双鬼 乾・坤(あめ・つち)」、南の鬼神像は「南司・天陽双鬼 乾・坤」と呼ばれている。

シミュレーションスーツ
 外観に差異を見せるものの、タクティカルフレームと同等の性能を持つ実験用タイプであり、常時セイングリードに格納されている。対戦シミュレートの他、各種新装備の試用、改良調整時の模擬体としても使用され、実戦用フレームと区別する為、全身には蒼色を基調とした塗装が施されている。

邪眼
 ある種の人間が生まれ持つという、見つめるだけで相手に災いをもたらす事のできる能力。その力は術者の恨みや妬みといったマイナスの感情を糧とし、効果は石化、麻痺、恐怖等多岐にわたる。

シャハル
 正しくはシャヘル。カナン人の生み出した伝承に登場する双子の一人であり、「明けの明星」神の事を指す。「宵の明星」神であり、双子の片割れでもある「シャレム」の栄光に嫉妬し、クーデターを起こすが失敗、天界から地上へと追放されてしまう(その様子が「ルシフェル堕天」の伝承の基盤になったとされる)。

召喚
 魔法儀式により他の世界、プレーン、もしくは同じ世界の別の場所にいる生命体を呼び出す事。地水火風の精霊を呼び出す精霊召喚魔法が有名であり、術者はサモナーと呼ばれる。

召喚計画
 イハドゥルカの脅威により危機的状況下にあるイ・プラセェルの各国が、彼女を倒して「世界の平和」を手に入れる為、力ある他世界の人間を大規模に召喚した計画(その選出基準は「イハドゥルカに対抗し得る力を持つ者」という一点に絞られた)。但し、一時的とはいえイハドゥルカエルツヴァーユに閉じ込めた安心感からか、召喚計画そのものを己の権力基盤の確立に利用する者を生み出すという皮肉な弊害をも引き起こしてしまう。

瘴気
 空間に澱む負の属性を持つ悪気であり、耐性能力が弱い人間に心理、肉体面の変調をもたらす。これが集中する場所は様々な怪異現象の発生確立が高く、同じく負の属性の存在が集まり易い(また、負の属性の存在そのものからも発せられる)。

私立御神路学園
 総生徒数1000人弱、中高一貫教育の名門共学校(「御神路」は転じて、神の尊称である「御神漏」に通ずる)。女子生徒は原則として、冬場はネイビーブルー、もしくはブラウンのブレザー服が、夏場はセーラー服の着用が規則となっている。

水棲軟体生物チャカリコ
 イ・プラセェルに生息する水棲軟体動物。(主に池や、川に棲む)長さ10cm程度の筒状の胴体をしており、川の底にへばり付いている。透明度の高い水の中では、プリズムの如く光を偏光・反射する事から、観賞用動物としての需要が高い。プリズムの役目をする胴体は傷つき易い為、先端部の触手に針を引っかけて釣り上げる方法が一般的。アルはこれを釣る事を趣味とする。

聖化結界アルベド
 一定の区域を強制的に聖別する事により、神(或いは神に相当する何か)を降臨させる空間を作り出す目的に使用される結界。結界表面部は白色をしており、「ニグレド」とはコインの表裏と同じ関係を持つ。

聖誓刻・守護絶界陣(ゲッシュ・エルタオール)
 ロスト・レガシィの一つで、「絶対防御呪文」の異名を持つ。全ての攻撃魔術、精霊魔術、もしくはその攻撃プロセスに魔力が介在する外的干渉から術者を守る呪文。但し、物理的打撃、精神攻撃や高次空間からの干渉に対してはその効力を発揮しない。

聖別
 =CONSECRATION。神聖な用途に使う法具、もしくは肉体を世俗から切り離して、清める事を言う。対象に聖水をふりかける方法が一般的であり、この処理を施した存在は優れた対魔能力を持つ様になる。

精霊魔術
 地水火風、四大精霊の力を借りる事によって行使する魔術の総称。上級の魔導師になると、異なる精霊の魔法を同時に使う事も可能だが、術者のキャパシティによっては精霊が相互干渉を起こしてしまい、十分な効力を得られない場合もある。アルは火の精霊魔術を得意とする。

零着
 神鏡 衝が完全懲悪ダンザイバーへと変身する為のワード。衝はこのワードを唱える事で、体内の被転移用極小システムプラントのセキュリティを解除して、ダンザイブレスレットからの転移命令シグナルを発進。セイングリードタクティカルフレーム転移システムとリンク後、10の17乗分の1秒(ある種の理論において、0秒とみなされる最小の数値)で完全懲悪ダンザイバーへと変身する。タクティカルフレームは衝を取り巻く最小単位空間との相互空間転移によって着用される為、彼が何らかの物体と接触している場合でも、両者に物理的影響なく変身させる事が可能。

聡明王
 現フィニステール王国の王位にある人物の尊称。優れた魔導師を多く輩出するフィニステール王国だが、王自らも魔導の力に富み、若き頃その力を国民の為に使った事からこの呼び名が付いたという。

ゾニア
 存在する上で活動領域に制限を受ける各種生命体を指す。人間を含む、マテリアルプレーンにおいて精神の器である肉体を持つ生命体のほとんどがこれに属する。

虚魂裳
 過去、幽祢がある次元の「リア」を倒す為、その世界に棲む知的生命体(ヒト型か否かは不明)に装備された鎧の名称。これを装備した者は、自らの精神と肉体の全てを虚魂裳自体の活動源として捕食される。鎧に宿る寄生体の強い生存本能から優れた攻撃・防御力を持っていたが、リアに致命傷を与えるには至らず、その殆どは彼女と業を煮やした幽祢自らに消滅させられた。エリル等がネフィルムと呼ぶ寄生装甲は、数体のみ奇跡的に生き残った寄生体の突然変異である。

対汎用衛星兵器ゲイ・ボルグ
 セイングリードと直結した対汎用衛星兵器であり、セイングブレイズ時に目標へとレーザーを照射する。神鏡 衝の体内に埋め込まれた被転移用システムプラントの次元断層超越シグナルにより、常に彼をトレースしている為、いかなる時でもの任意の場所へ攻撃を加える事が可能であり、事実上死角は存在しない。そのものの名はケルト神話の英雄、「クー・フリン」の持つ魔槍からとられている。

タクティカルフレーム
 特異監査官が任務遂行時に着用する非限定状況下で活動可能な戦闘服。監査官が搭乗する戦闘母艦により各種システムの管理がなされており、母艦が健在である限りその行動に時間的制限は一切存在しない。着用時、プラント所有者は一定の動作で、全身を粒子体によるコーティングを行い、装着の際の肉体的負担を緩和させる事が半ば義務付けられている。

ダンザイブレイド
 ダンザイバーの使用する日本刀に酷似した武器であり、青色に発行するエネルギー刃を持つ。漢字で表記した場合、「断罪刃」となる。非装備時はタクティカルフレームの右腕に収納されており、ダンザイバーの任意によって高速射出される。

ダンザイブレスレット
 が左腕に装着しているブレスレット。通常時の各種交信機能や、零着の際にセイングリードタクティカルフレーム転移システムに、次元断層超越シグナルを発信する能力を持つ。

超々弩級戦術支援母艦「セイングリード」
 神鏡 衝の搭乗する汎銀河辺境文明保護機構が誇る最新鋭戦闘母艦。居住スペースも存在し、ほぼ無期限の作戦行動が可能。「対汎用衛星兵器ゲイ・ボルグ」ほか、各種戦術用兵器が装備されており、場合によっては単艦による戦略戦すら支障なく行える。また、ヒト型の強襲形態「ストラグル・ヴァリアント」に変形する事も可能で、必殺技に「天空爆裂イナズマ×斬り」を持つ。

D−SPACE
 イ・プラセェルにおいて、ある種の力を持った存在同士の衝突の際に、聖化結界アルベド、及び暗黒結界ニグレドが自衛の為、その存在を中心とした一定範囲に生み出すある種の結界(その発生の有無はアルベド自身の危険判断に任せられる)。そのもの自体は半球状をしており、外部からは黒い半球体が存在する様にしか見えない。あらゆる攻性事象の外部波及を防ぐ能力を持っているが、内部に色彩がある事から光線等、外部からの干渉は可能と考えられる。D−SPACE内部の風景は結界内にいる存在の記憶が投影されているに過ぎず、その為か内部の存在を上回る力を持つものの干渉があった場合、投影風景は即座に変化する(但し、何れの場合もD−SPACEが形成された場所との空間座標値に差異はない)。因みに「D」は「DUNJIA」の略称。

天法院一族
 代々続く陰陽師の血筋を持つ一族。日本暗部の平定を請け負い、「異形」と呼ばれるものとの戦いを主としている。平時は日本有数の能楽の一門としての顔を持つ。

天法院式格闘法
 その性質上、様々な状況下での戦いが想定される天法院一族自らが生み出した徒手空拳の格闘術であり、天法院一族の血を引く者はこれの習得を義務とされている。常人の活殺は勿論の事、異形の者との戦闘に用いる事が可能という前提に開発が行われた。

天命石リア・フェイル
 セツナが左手の中指に着けている指輪。華麟セツナと融合した際に与えた物で、蒼色の鉱物内部には魔力が蓄積されており、セツナが力を発揮する際のブースターとして重要な役割を持つ。余談ながら、左手には「信頼」といった意味があり、中指は物体に最も早く触れる事から、「感知」を司るとされる。

特異監査官
 汎銀河辺境文明保護機構内における直接の任務遂行者であり、辺境惑星の文明保護を最優先目的とする。その特異性から辺境文明人に対しての存在は秘匿であり、平時は衛星軌道上の母艦に常駐し、惑星内での作戦遂行時も一辺境文明人としての行動が義務付けられている(何らかの原因で特異監査官の干渉が明るみになった場合、関連する人物の記憶から、その存在についての全てが抹消される)。

汎銀河辺境文明保護機構
 辺境座標に位置する文明レベルが水準より低いとされる惑星の環境を保護、または害ある干渉から守る事を任務とする機構の名称。水準文明レベルを満たした星の人間であれば、誰でも採用試験を受ける事ができる。機構の性質から、ともすれば選民思想に走る危険性もあるが、構成員の人種が多種に及ぶ為かその傾向は見受けられない。

被転移用極小システムプラント
 タクティカルフレームを装備する為、特異監査官が体内に内蔵している極小のシステムプラント。毛細血管内をランダム軌道で移動しており、装着者本人の発したワードを音声体内反響により関知し、タクティカルフレーム転送セキュリティを解除する役目を持つ。このシステムにより、本人の意思以外による装着を有り得ない物としている。

人形
 仮初めの命を宿らせた存在を指す。もしくは紙や木に人の姿を模した呪具であり、その使い方は目的の相手の魂を吹き込んだ上で破損させて呪詛する、体に触れさせる事で穢れや悪霊を移して川に捨てる等、多岐にわたる。後者の使い方の場合のそれは、「ヒトのヒナ型」としての意味を持ち、今の世にも続く雛人形の原形とも言われている。

フィニステール王国
 アルが属し、ダンザイバーエリル召喚した国であり、現在のイ・プラセェルにおいて最も古い歴史を持つと同時に、最大の領土を誇る。専制君主制を敷いているが、「聡明王」と呼ばれる王の元、国民は豊かな暮らしを保証されている。魔導師として優れた人間を数多く輩出している国でも有る(とは言え、召喚を一任されたアルを差し置いて、ダンザイバー召喚ユリィ封~強化媒体にする様な輩も存在する)。

不韻
 音のしない事、またはその状態を指し、不韻流の名の源泉となった言葉である。不韻流においては音もなく相手を倒す事を意味し、その教義の中では「汝、勝利不因。我、敗北不因(汝は勝利する要因を持てず、我は敗北する要因を持たず、の意)」という教えにも派生した。

不韻流古式格闘術
 戦国時代に端を発する活殺自在の格闘術。これに相対する者からは、音もなく相手を倒す事のできる能力とその韻を絡め「訃音(ふいん)を呼ぶもの」として恐れられてきた。現在、表立った存在範囲は護身術のみに留めているが、その「技」と「教え」は綿々と伝承され続けている。

不韻流護身術
 古来の暗殺術である「不韻流」が平和と呼ばれる近代を生きる為の仮の姿。現在は当代である霜月以下、数名の師範代が指導に当たっている。因みに月謝は大人5000円、子供3000円。

封~強化媒体
 封~領域の安定・強化に使用される生命体を指す。エーテルを司る柱にある紺色の繭状物体「アカシャ」内部に閉じ込められた生命体は、自らの持つエーテルを吸収され、エルツヴァーユの「物体を存在せしめる力」を増大する為の供給源となる。イハドゥルカを閉じ込めた封~領域には、ダンザイバーのパートナーであるユリィが媒体として利用された。

フギン
 ルビーオーブの埋め込まれた、アルが右手に装備しているリングであり、左手のリング、「ムニン」と対をなす。「思考」を意味し、その名の通り呪文詠唱時の思考制御を司るが、実際にはもう一つの能力である「感情」による呪文の威力増幅が重要な役割を持っているらしい。

不鳴のピアノ
 ガリィの所有しているピアノ。「力あるもの(者、物)」が持つ力の波動を、音色に変換する能力を持っているが、それに見合う存在がいない為、今までの所有者でもその音色を聞いた者は一人としていない。現在の所有者であるガリィは、サヤカを口説き落とした際にこれを用いた曲を聴かす事を約束しており、音色たる存在をやっきになって探している(彼女は当時から、その様な約束とは関係無しにガリィの傍にいるのだが、彼自身はそこまで気づいていない)。

ベルタラニス
 エリルの使用する剣の名称であり、ネフィルムを媒体に使用者の思念を増幅し、エネルギー刃として形成する(それ自体は「光り輝くもの」を意味する)。思念をベースにしている為、精神体相手にも威力を発揮するが、同じ理由から使用者の精神状況がダイレクトに剣の切れ味を左右してしまう。

プレーン
 何らかの生命体の存在する空間の呼称。主に人間を含む生命体の存在する空間をマテリアルプレーン、それらの生命体の魂、加えて精神体が存在する空間をアストラルプレーンと大別する。

ベンディス&メルティス
 イハドゥルカの背後に位置する2体の硬質球体。それぞれ「祝福」と「呪い」の名を持ち、彼女の攻撃と防御の両面に使用される。インヤン風の配色がされた表面には魔力コーティングが施されており、あらゆる攻性と耐性を併せ持つ。

マグ・メル共和国
 慧矢ライ召喚したイ・プラセェルにある国の一つ。およそ500年前に建国され、当時は共和制を敷いていたものの、野心ある一人の男によってそれは形骸化し、実質的には専制君主制と何ら変わりはない。50年前に一部の改革派が独立し、現在でも国境紛争を続けている。イ・プラセェルにおいて3番目の広さの国土を持つ。

崩滅陣
 ベンディスとメルティスにより作り出される、空間歪曲を利用した結界。目標の周囲へ五重にわたる環状魔法陣を展開し、極性の空間歪曲率を持つ結界を生み出す事で目標を捕縛する。同時に球状結界内部の空間構成物までも捕縛する為、事実上発動者の意志以外による解除は有り得ない。

マテリアルスキャニング
 読んで時の如く、物質の根源的性質を調査するシステムであり、セイングリードの持つ能力の一つ。平時はセイングリードのコクピットにてユリィが担当しているが、彼女がエルツヴァーユに閉じ込められていた際はルリィが代行していた。

マテリアルプレーン
 主に、肉体というアストラル体(精神)の器を持つ生命体であるマテリアル体が存在する空間。世界の存在階層が違うとはいえ、地球を含む世界やイ・プラセェルもマテリアルプレーンに属する。

まほら鈴
 「オホソラ」に付いている視認できない鈴であり、幽祢の行う一定の動作に連動してその音色を響かす。リアにとって「オホソラ」を渡す事は、正に幽祢の首に鈴をつける行為であり、幽祢の全てを占有したい彼女の願望の現れでもあった(無論、当時の幽祢の心情からして、それは異を唱える事ではなかった)。因みに、「まほら」とは大変優れた事を意味する。

霊士
 虚魂裳を纏った知的生命体の呼称であり、「リア」を倒す事を唯一の本能とする。虚魂裳に寄生された者は体内全ての器官、神経を戦闘用へと作り替えられ、その存在方法は虚魂裳の動力源としてしか認められない。幽祢の生み出した霊士は、直後のリアとの戦いの際に全て死んでおり、変異を遂げた虚魂裳を纏うエリルは純粋な霊士ではない。


 の好きな言葉(座右の銘とまではいかない)。室町時代中期に活躍した一休禅師の説いた教えであり、全文は以下の通り。
 この道をいけば
 どうなるものか
 危ぶむなかれ。
 危ぶめば道はなし
 踏み出せば
 その一足が道となる。
 迷わずゆけよ
 ゆけばわかる。

ムニン
 アルが左手に装備している、ルビーオーブを埋め込んだリング。その言葉の意味するところである「記憶」の通り、歴代の装備者の魔術に関する知識が蓄積されており、呪文の威力増幅能力を持つ。右手の「フギン」と対をなす。

冥鬼骸
 クライオスの惑星侵攻兵器。侵攻対象惑星に生息する動植物に首領ギラクルヴァの細胞を組み込んだ知能を有する生物兵器であり、何故かヒト型をしている。細胞を組み込まれた生物の持つ能力をベースに戦闘用の各種能力を備え、通常の人間が太刀打ちする事は不可能。識別名として素体となった生物の語尾に「〜ムクロ」が付けられる(例:ニホンオオカミムクロ、タンポポムクロ等)。

メグ・メル真共和国
 50年前、マグ・メル共和国より独立したイ・プラセェルにおいて一番歴史の浅い国家であり、召喚した。独立前の反省点から完全共和制を唱えており、真共和国の「真」の文字はマグ・メル共和国に対し、多分にアイロニーを含んでいると言える。マグ・メル共和国からの独立という事もある、他の3国に比べて国土は最も小さい。

萌え萌え
 何らかの対象を(特に少女/キャラに対して)、病的なまでに愛している状態を指し、その場合の愛情度は壊れっぷりに比例する。本来であれば、エリルの様なキャラクターには適さない言葉。

邪陰
 セツナ華麟が敵対する異形の存在(この世ならざるもの、深闇に組みするものを意味する)。人の持つ負の感情、或いは人そのものを糧とする存在であり、その目的は一切不明(もしくは、捕食行動のみが究極の存在理由なのかもしれない)。高位の者には人の姿をとり、人語を解するものも確認されている。どの様な理由で華麟を追っていたのかは不明。

ヨッドハー・バウハー
 セツナが自らの霊威を高める際に口にする呪文。ヘブライ語において「YHVH」と表記される聖なる4文字の発音に近いらしいが、それ自体の正確な発音方法は不明。その理由は「YHVH」が神の名を表しており、みだりに唱える事を禁忌とした為らしい。

依坐
 アストラル体がマテリアルプレーンにおいての仮宿とする生命体を指す(主に人間が多い)。器となる人間とアストラル体の間には相性が存在し、誰しもが依坐となれる訳ではなく、アストラル体自身も行使する力に制約を受けたり、最悪の場合は力や自我そのものを失ってしまう事もあり、彼らにとって器の選定は慎重を要する儀式である。また、生命体以外の器は「依代(よりしろ)」と呼称して区別を行う。

リカンスロープ
 別名、人狼。狼の本能を持ち、通常時は人間との区別がつかないが、満月や新月の夜が近づくにつれ力が増幅し、狼に変身する事もできる(エリルは、過去の闘いで深手を負わされ、結果として自らの慕う人物の命を失った事から、この存在にトラウマを持つ)。

リクス
 =RIX。元々は「王」を指す言葉であり、過去、王位継承者あるいは王になりえる血筋の者以外は姓の語尾にそれを持つ事を許されなかった。紀元前のケルトの王、「ウェルキンゲトリクス」の語尾もそれである。

ロスト・レガシィ
 「失われた遺産」の意味を持つ、月虹「アポクリファ」をパワーソースとする古代高位呪文の総称。今日において幾千と言われたそれらの殆ども、古代言語により記された文献にその姿を残すに止めている事から、その名がついたと言う。一部の呪文は優秀な魔導師の手により解明されてはいるものの、莫大な魔力を要する為、使いこなせる人間は更に極一部であり、近年は解明そのものを行う魔導師が減少の傾向にある。アルの用いる「ゲッシュ・ズィーオード」、「ゲッシュ・エルタオール」もこれにあたり、全てのロスト・レガシィには他の通常呪文と区別する為、「ゲッシュ(聖誓刻)」という呼び名がつけられている。

ワード
 体内に埋め込まれた被転移用極小システムプラントのセキュリティを解除する為のキーワード。ワードの内容はシステムプラントを持つ人間に一任される(の場合は「零着」)。

惑星アラディア
 ガリィの住むダイソン球に覆われた惑星。ダイソン球とは、恒星の発するエネルギーを無駄なく利用する為、恒星自体を球殻状に覆い尽くした巨大人口構造物の事を指す(イギリス出身の物理学者である、フリーマン・ダイソンが西暦1960年に提案)。別名「歓楽惑星」と呼ばれる程観光、娯楽等の各種サービス産業が盛んである、当然の事ながらトラブル発生率も高い為、多くのトラブルシューターが居を構えている。

惑星狩猟旅団クライオス
 その名の如く、惑星とそこに存在する生物の狩猟を目的とする星間旅団。現在の最大目的は太陽系第3惑星「地球」の狩猟であり、地球宙域の保護を目的とする特異監査官ダンザイバーと交戦中。その構成は首領「ギラクルヴァ」を頂点とし、3名の幹部とそれぞれの実働部隊からなる(侵攻兵器である冥鬼骸の扱いは飽くまで兵器に過ぎない)。因みにクライオスの語源は「クライ・オブ・ケイオス(渾沌の叫び声)」に由縁する。